MAP包装を導入し
高級食品の賞味期限を延ばしたいブランディングに
貢献したサステナブルな包材とは? 【食品流通業S社】

          ※類似事例に基づいた想定ストーリーです

プライベートブランドの多様化が進み、当初大半を占めていた価格訴求型ではなく付加価値を備えたプライベートブランドを展開する企業が増えている。S社でも、他社製品との差別化を果たしたプライベートブランドを新たに立ち上げようとしていた。

 

 

高級食品の風味・色が保てず、すぐに商品価値が損なわれてしまう

S社では、品質や安全性にこだわった高級食品のプライベートブランドを新たに展開すべく、検討を進めていました。商品ラインアップが定まっていくにつれ、問題となったのは「賞味期限」でした。これについて、ブランドマネージャーのY氏は次のように語ります。
「デリケートで日持ちしないものが多かったのです。食べても問題ない状態であったとしても、色や風味が少しでも悪くなれば、商品価値は損なわれてしまいます。中には店頭に一日並べておくだけで限界という商品もありました」
通常商品に比べ単価も高くなるため、廃棄率は極力下げたいと考えていました。そのためには、賞味期限をできるだけ延ばすほかありませんでした。

 

 

サステナブルな要素を持つ素材で、MAP包装を実現したい

ブランドイメージ的にも食品添加物の使用は避けたかったため、賞味期限の延長についてはパッケージングで解決しようと考えました。
「MAP包装(MAP:modified atomosphere packaging、不活性ガス置換包装)の導入を検討することにしたのです。大手スーパーが取り入れて、刺身の賞味期限を1〜2日延ばしている例もありました」(Y氏)
一方、Y氏は自社の顔となる製品にしていくため、パッケージにはサステナブルな要素も取り入れたいと考えました。大々的にプレスリリースを出す予定があり、自社のブランディングに最大限活用したかったのです。しかし、条件に見合う包材を見つけることは容易ではありませんでした。

 

 

バイオマスマーク認証取得済みの素材で、MAPとサステナビリティを両立

サステナビリティの取り組みが進んでいる海外の事例を収集する中で、Y氏は「PLANTIC™(プランティック)」を知りました。オーストラリアのスーパーで、「PLANTIC™」を取り入れ、CSR活動として発表している例も見つかりました。そして、Y氏は国内で「PLANTIC™」を取り扱っているクラレに問い合わせ、担当者から詳細な説明を受けたのです。
「でんぷんベースの素材で、高いバイオマス度とガスバリア性を実現しています。日本でも、農林水産省及び環境省を主務官庁とする一般社団法人日本有機資源協会のバイオマスマーク認証取得済みで、サステナブルな素材として認められています」(クラレ担当者)
それは、S社が求めていたサステナビリティとMAPを同時に実現できる素材でした。Y氏はすぐに採用に向け、検討を進めることにしました。

 

 

賞味期限を3日から10日に!狙い通りのブランディングができた

検討の結果、「PLANTIC™」の採用が決定。「PLANTIC™」のガスバリア性によりMAP包装が可能になり、発泡ポリスチレン(PSP)やポリプロピレン(PP)などを使用した通常のパッケージングでは賞味期限が3日だった商品については10日まで延ばすことに成功。そのほかの、すべての商品について平均3〜4日の延長を実現できました。
「狙い通りのプライベートブランドを立ち上げることができました。市場でも好評を得ることができています。サステナビリティの要素を持ちながら、バリア性という実用的な機能も備えた「PLANTIC™」を今後も企業活動に活用していきたいと考えています」(Y氏) 。

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