置換した不活性ガスが
酸素に置き換わってしまう・・・パッケージ内への
酸素侵入を遮断した方法とは?
【包装資材メーカーA社】

          ※類似事例に基づいた想定ストーリーです

飽和状態の市場における価格競争からの打開策として、いかに新しい提案をできるかが競争力の鍵となっている。

 

 

製品の差別化が難しく、地場の競合メーカーに押され気味に

食品メーカーやスーパーマーケット、コンビニエンスストア向けに包装資材を製造販売しているA社。
製品価格に占める原料費の割合が高く、製品の差別化が困難なため、価格競争に陥りがちです。そんな中、最近営業力を強化した地場の競合メーカーに顧客を開拓されていることが営業課題となっていました。一方でA社の取引先のスーパーからは、価格ではなく品質や提供方法で競合店に勝ちたいという要望が強くなっていました。

 

 

酸素の侵入をブロックできず置換したガスの維持ができない

中でもA社の主要顧客であるスーパーBは、地方都市を中心に複数店舗展開し、セントラルキッチンを設けています。A社の担当営業はこれまでにシェルフライフ延長法として不活性ガス置換包装を提案しましたが、保管中の置換した不活性ガスの維持に問題があり、導入には至りませんでした。競合メーカーから提案を受けているという情報もあり、早急に改善提案をする必要がありますが、スーパーBが納得するような提案がまとめられずにいました。

 

 

酸素の遮断だけでなく、保管中の酸素侵入を抑える提案

困り果てたA社の担当営業は付き合いのある包装機械メーカーからクラレのバリア材「エバール®」を紹介されました。そして、直近の展示会に出展していたクラレのブース説明員に相談をしました。
説明員からは「ポリエチレンなどの汎用のプラスティックトレイでは、空気中の酸素を通してしまうため、酸素を除去しても時間がたつとトレイの中に酸素が侵入してしまいます。そのため、欧米の食品パッケージ分野では、気体遮断性のあるパッケージを用いてシェルフライフを3日から7日に延ばしています」という説明を受けました。
話を聞いたA社の担当営業は、このバリアトレイを提案すれば、惣菜などの日配品のシェルフライフ延長を実現し、値引きや廃棄ロスの削減に貢献できるため、B社も興味を持つだろうと考えました。

 

 

シェルフライフの延長により見込める人件費の削減

後日、A社の担当営業はスーパーBにトレイとラップフィルム両方を「エバール®」をつかったバリアトレイに変える提案をしました。予想通りスーパーBの担当者たちは興味を持ち、提案されたバリアトレイをテストすることになりました。
その結果、消費期限を通常の2日から5日に延ばしても品質に問題ないと判断しました。さらに、シェルフライフ延長は、これまで止むを得ず実施してきた深夜・早朝製造の回避も見込めるため、人件費の削減にもつながりそうだと上層部にも好評で、前向きに導入が進んでいます。
A社ではこの案件をきっかけに、同じような状況の企業に向けてアプローチを強化しており、顧客のグリップを取り戻しつつあります。

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